PUR製本

PURとは

PURとはPolyurethane Reactive=反応性ポリウレタン接着剤の略称です。             PURは従来型のEVA系ホットメルトに比べて柔軟性・強度・環境対応などあらゆる面で優れた接着剤で、加熱溶解後に空気中の水分と反応することで硬化します。その反応を終えると被膜を形成し、強力な接着力を発揮するのです。PURはどんなタイプの印刷用紙でも他の接着剤と比較して最高の強度を保ちます。
(注:上記の化学反応には約1日時間が掛かるため納期もそれだけお時間をいただくことになりますので余裕のある日程で納期を計算してください。)

PURのメリット

 

よく開く(柔軟性+強度)→ホットメルトよりも少量の塗布量(0.2~0.5ミリ)で十分な強度を持ち、さらに120%の伸長率を持つため柔軟性と強度を併せ持った接着剤です。

丈夫で熱に強い(耐熱性+耐寒性)→ホットメルトの耐熱温度帯が0℃~40℃であるのに対し、PURの耐熱温度帯は-30℃~120℃ですので気温45℃を超える炎天下の車内や倉庫での保管でも本が壊れる危険がありません。

環境にやさしい→ホットメルトが180℃で溶解するのに比べPURは120℃前後で溶解、接着することに加え糊の塗布量も抑えることが可能なため消費電量のカット・省資源にも貢献します。また古紙のリサイクル過程でホットメルトは接着剤の破片が残るのに対しPURは100%除去できます。そのリサイクル性から「印刷物資材『古紙リサイクル適正ランクリスト』」でAランクの評価であり、PURを使った製品は(財)日本環境協会の「エコマーク」を取得できます。

インクによって劣化しない→PURはインキ溶剤で化学変化を引き起こすことがないので、ホットメルトのようにインキ溶剤の揮発、浸食による劣化が基本的にありません。

 

PUR製本加工例